Recognition Without Revenue: Designing a Failure-Case-Based Entrepreneurship Education Model for Japanese KOSEN Students
売上ゼロで廃業した個人事業Secondを教材化し、高専5年間に対応する失敗事例型アントレプレナーシップ教育モデルを設計した単著プレプリント
2026年1月、高専2年生だった私は、高専生が小中学生にオンラインでプログラミングを教える個人事業「Second」を開業しました。5か月で、全国情報教育コンテストで入賞し、週刊愛媛経済レポートと愛媛新聞に取り上げられ、若い人材の育成へピボットし、SusHi Tech Teen Challenge 2026のセミファイナルに進出しました。5月に廃業し、累計売上はゼロでした。
本プレプリントは、この「評価はあるが売上はない」構造に名前を付け、その差を埋める高専生向けアントレプレナーシップ教育モデルを設計したものです。2026年9月にEdArXivで公開した単著の設計研究で、査読は受けていません。
方法
教育デザイン研究として予想マップの段階のみを報告し、実施はしていません。材料は3つです。第一に、届出やコンテストの通知、新聞記事、ピッチ資料から再構成したSecondの分析的オートエスノグラフィーです。創業、コンテストか顧客か、メディア露出、ピボット、廃業の5つの意思決定点として記述し、Kolbの経験学習サイクルとエフェクチュエーションの枠組みで分析しました。
第二に、2025年11月にLEADING EDGE 四国の参加者としてNUS Enterprise、BLOCK71、IPI Singaporeを訪問し、ピッチも行った際の観察です。第三に、手持ちの手段から始める工学系学生らしい推論を正当化するエフェクチュエーション理論です。
提案モデル
モデルは高専5年間に対応します。1〜2年生はSecondの事例を、結末を伏せた意思決定点として読みます。3年生は10週間の「シーズ→顧客スプリント」で、すでに作った成果物を持ち込み、許容損失を書き出し、30件の顧客対話を行い、最初の1円を得るか、採点対象の撤退レポートを提出します。4年生はNUS Overseas Collegesに倣った単位中立の3〜6か月のインターンシップ、5年生はメンターか自身の起業です。全学年で、起業テーマの寮フロアに「うまくいかなかったこと」だけを報告する週次会を置きます。
成果指標はピッチの点数ではなく、初回顧客対話までの日数、最初の1円までの日数(70日で打ち切り)、撤退判断の質の3つです。未成年の高専生が合法的に対価を受け取る3つのルート(民法6条の保護者の営業許可など)も示しました。各要素は文部科学省の「日本版EntreComp v1」の10のコアスキルと2026年3月の評価ガイドに対応づけています。
今後
コホートを必要としない検証計画として、専門家15〜30名による修正デルファイ法、模擬学習者による事例の事前チェック、3年生5〜10名での小規模パイロットを示しています。貢献は、反証可能な設計、再利用可能な失敗事例、この検証計画です。Secondは技術ではなく、私が売りに行かなかったために失敗しました。その失敗を誰かの役に立つ形にすることが、この論文の動機です。
関連する業績
Recognition Without Revenue: Designing a Failure-Case-Based Entrepreneurship Education Model for Japanese KOSEN Students
EdArXivプレプリント
BibTeX
@misc{okugawa2026recognition, author = {Okugawa, Toma}, title = {Recognition Without Revenue: Designing a Failure-Case-Based Entrepreneurship Education Model for {Japanese} {KOSEN} Students}, howpublished = {EdArXiv preprint}, year = {2026}, month = sep, doi = {10.35542/osf.io/dr9jx_v1}, url = {https://doi.org/10.35542/osf.io/dr9jx_v1} }
この研究をもとにした取り組み
Second
SusHi Tech Teen Challenge 2026セミファイナルに進んだ離島の小中学生向けオンラインプログラミング教室(2026年1〜5月、個人事業)